2019年12月、中国湖北省の武漢市から、新型コロナウィルス(COVID-19)が報告されて以降、新型コロナウィルスは世界中に広がっています。
WHOによると、2020年3月3日の時点で70の国と地域から感染が報告されており、感染者数は9万人以上、死者は3100人にのぼるとのことですが、WHOはいまだにPandemic(パンデミック)の宣言をしていません。
そもそもパンデミックとは一体なんでしょうか?
Pandemic(パンデミック)とは世界的大流行、PanとEpidemicを組み合わせたもの
パンデミックとは一定の地域を超えた広範囲で同時に流行する状況のことを意味し、世界的に大流行になっていることを示します。
しかし、具体的な定義は「完全に地理的なもの」らしいです。
重症度も感染者数も関係なく、ウィルスが世界中に広がっているかどうかという点が焦点になるそうです。
地球規模の健康管理は、段階的に広がる
今では世界中に広がっている新型コロナウィルス(COVID-19)も、最初は中国の湖北省にある武漢市で報告されました。
そして新型コロナウィルスは瞬く間に武漢市で広がりを見せました。
今回のように、武漢市という地理的に狭い範囲で、疾病が急増することを「アウトブレイク」と呼びます。
次に、武漢市という地理的に狭い範囲を超え、例えば、武漢市から中国全土に疾病が急増すると、第二段階のEpidemic(エピデミック)になります。
エピデミックは一定の地域内で、感染症などの罹患(りかん)が通常の期待値を超えて急増する状況のことをいいます。
いわゆる「流行り」ですね。
エピデミックも想定外の状況を指しています。
そして第三段階の状況がパンデミックです。
「すべての」を意味する接頭辞panと、epidemicを組み合わせて、Pandemic(パンデミック)となりました。
パンデミックはエピデミックとなった疾患が、一定の地域、国境を超えた広範囲で同時に流行し、世界中で大勢の人々に影響を及ぼすことと定義されるみたいです。
周期的な流行りはパンデミックではない
エピデミックが国境を超え、広範囲で同時に流行したとしても、すぐにパンデミックになるわけではありません。
例えば、季節性インフルエンザは広範囲に影響を及ぼしますが、その流行は周期的なものですので、パンデミックインフルエンザとは区別されます。
パンデミックインフルエンザとは、季節に関係なく広がるインフルエンザのことを指します。
また、パンデミック宣言に関しては、「どこで、誰が」、感染したか、ということも考慮されるみたいです。
例えば、中国で新型コロナウィルスに感染した人が自国に帰った場合、最終的にパンデミックを宣言するかどうかの集計にはカウントされないとのことです。
また、その人からの感染者も同様みたいです。
過去にパンデミックを引き起こしたウィルスは、一般的に動物インフルエンザが起源となっています。
まとめ【Pandemic(パンデミック)って何?気になるので調べてみました。】
パンデミックになるまでには、第一段階の「アウトブレイク」、第二段階の「エピデミック」という段階を得て、第三段階の状況なんですね。
そして、定義としては、エピデミックとなった疾患が、一定の地域、国境を超えた広範囲で同時に流行し、世界中で大勢の人々に影響を及ぼすこととなります。
しかし、今回の新型コロナウィルスのように、これだけ、世界中で大流行していても、季節的なものであれば、パンデミックにはならないみたいですね。